~顧客満足度 向上~ 苦情からの顧客満足度の向上
あるレストランの支配人にこんな話を伺いました。
クレームには様々なものがあるが、その種類や対応の仕方によっては逆に顧客満足度を向上させることができる。
苦情を言うお客様が、常連になるケースがあるとのことです。
ではどういったクレームの対応をしているのでしょうか。
まず、苦情を言うお客様は怒って興奮している方もいらっしゃいます。
その場合は言い訳せず、質問もせず、とにかく気が済むまでお客様の話を聞いてあげるということです。
はい、はいと返事だけだと余計に怒るお客様もいらっしゃいますので、時折、話の要点を復唱して差し上げることも大切です
話を聞きながら重要なことは、このお客様はどうして欲しくて苦情を言っているのか見極めることです。
これは経験が物を言うのですが、よく話を聞くことによってわかってくるはずです。
今日の支払い代を無料にしてほしいのか、それともただレストランのためを思って苦情を言っているのか。
この見極めは重要です。
間違ったほうに解釈し「ではお詫びとして今回のお代は結構です。」などと言ってしまった場合、「お金の問題じゃない!」と余計にご立腹なさる方もいます。
こう言った苦情処理はとても難しいですから、年齢の若いスタッフが対応するより年配のスタッフや責任者、支配人が早めに出て行ってお客様に対応するべきだと思います。
「すぐに責任者を呼びます。」という一言は自分の意見が上に通るのですからお客様にとっては安心できることです。
こうして苦情処理の中で本当にレストランのことを考えて、注意してくださったお客様はまた必ず来てくださいます。
その際に「○○さま、いらっしゃいませ。」とお名前を呼んで差し上げましょう。
お客様はとても喜びます。
こうしたクレーム対応の良さが顧客満足度を向上させ、リピーターを増やすのですから苦情が出た場合はチャンスだと考えて前向きに対応しましょう。
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従業員がお客様に対してキメ細やかなサービスを提供すれば、当然、顧客満足度は向上していきます。
社員教育を徹底していいても、やはり最後にものを言うのはサービスマン個人の度量。
優しさ、人柄、機転の速さがサービスの質を決めます。
例えば以下の状況を想像してみてください。
ホテルの玄関前に立つサービスマン。
彼の仕事は、ホテルを訪れるお客様が安全に道路を横断できるよう、行きかう車に一時停止をお願いすることです。
むろんホテルの利用客以外の歩行者に対しても、同様にします。
その場合はホテルの利益にはなりませんが、偶然そういう対応を受けた歩行者はホテルに対して良い印象を抱くでしょう。
結果を期待した計算高い行動は消費者に見抜かれるものです。
しかし純粋な良心から生まれた行為なら、その思いが相手に伝わります。
そんな行動がとっさにとれるかどうか?
それが胸を張ってプロと言えるかどうかの境目なのかもしれません。
以前、東京であるホテルのレストランでアイスコーヒーを飲んだ時のことです。
よく見ると、アイスコーヒーの氷はコーヒーを凍らせたものでした。
驚いたものの、確かによくよく考えてみると良いアイデアだなぁと感心しました。
これなら時間がたつにつれて氷が解けても、コーヒーの濃度が薄くなりません。
私は嬉しかったので、この話を多くの人にしました。
そうやって人は自分が感銘を受けた事柄を人から人へと伝えあうものです。
いわゆる「クチコミ」というやつですね。
ひいでは会社全体に対するイメージにもつながっていきます。
たった一人のスタッフの判断力、対応力が会社全体のイメージを良くも悪くもします。
サービスに携わる者は、それをよく心に刻んだ上でお客様に対応するべきなのでしょう。
顧客満足度が向上する、すなわちそれは会社全体の利益につながるということと言えます。
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